浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

在宅介護の現場

90歳代のおじいさんと80歳代のおばあちゃんの2人暮らしのおうちを訪ねた。
おじいさんは介護度5だけれど、在宅介護を使って、基本的には高齢者2人で暮らしていると聞き、どのように暮らしているのかを見させてもらった。

2年前、おじいさんが病院を退院する際、医者から「寝たきりで、嚥下障害もあるので、在宅で見るのは難しい」と宣言された。しかし、離れて住む娘が「何とかします」と言い、在宅で看るようになったそうだ。

とはいえ、娘には家族もあるし、仕事もあり、毎日、毎食看ることはできない。

介護保険、高齢者サービスを使えるものはすべて使って、これまでやってきた。娘さんは「施設に入れる方が安いかも」と笑っていたが、人、サービス、お金のマネージメントは本当に大変であろう。

嚥下がうまくいかないので、食事はすべてミキサー食で、食事介助が必要だ。配食サービスを使い、1日3回ヘルパーさんに来てもらっている。ただ、合併・政令市移行で、この配食サービスがなくなってしまうのではないかと心配している。この食事が届けられるからこそ、家にいることができるのだ。合併によるサービスの一元化は、地域の高齢者のニーズを奪ってしまうことになってしまう。

私が伺っている最中、近所の人がおばあさんのおかずにと、おからの差し入れがあった。また、毎週犬を連れて寄ってくれる人もいるという。

おじいさんが施設ではなく、家にいるので、おばあさんもあれをしなくちゃ、ヘルパーさんにこれを話さなくちゃと、元気でいることができるという。

どれも、在宅だからできることだ。

伺った家の周りでは、どんどんお店がなくなり、車のない人はバスで行かないと買い物ができないようになってしまった。決して山奥ではなく、幹線道路近くの場所なのにだ。


いろいろな課題を突きつけられた現場でした。