浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

市民委員を削除して、「市民協働」あり?

市民参加と協働は私のテーマのひとつだ。

参加と協働について、何度も一般質問、委員会質疑などで取り上げてきた。

そのひとつとして、審議会などの附属機関に公募委員が増えることを提案し続けてきた。
最近になってようやく多くの附属機関で、公募委員制度を取り入れることを始めるようになってきたところだった。

ところが、ところが、今回市から出てきた「附属機関の見直し」では、委員の専門性の確保のため、市民委員の削除となってしまっているのだ。それに伴い、公募委員もほとんどなくなってしまう。

昨年度策定された総合計画で、都市経営の考え方の中に
「多様な主体が参加する協働型都市経営」
「政策形成における協働の仕組み」が新たに入り、
これで「市民協働型都市・浜松」に向かっていけるぞと総合計画策定に関わった市民の方々とともに喜んでいたところだった。



これまで市民参加を進めてきたことが、元に戻ってしまう。元に戻るどころか、ずっとずっと後退してしまう。

専門性って何?
障がいのある人は、大学の先生じゃなくっても、障がいの専門家じゃないんだろうか?

子育て真っ最中のママは、昔からある団体の長ではないけれど、子育ての専門家じゃないだろうか?

当事者こそ、その当事者問題の専門家ではなくって、誰が専門家だろう。

また、これまで実施してきた公募委員制度では、事前に課題について作文を書いてもらい、それを審査して決めてきた。

本当に削減しなくちゃいけないのは、その職だからとあてがわれた委員ではないだろうか。様々な審議会を傍聴しているが、自分の興味関心がない会にあて職で来た委員は、積極的に参加していないことが多い。その点、当事者や公募委員は真剣だ。

今年度、発達障害者支援センター設置に関する懇話会や障害者計画市民検討部会の委員の皆さんは、別途勉強会を設け、どうしたらいい提案ができるか、真剣に議論していた。

専門家であるお医者さんが気がつかないことを、障がいのある子どものお母さんが現場からズバっと言うことで、議論に深みができ、現実味のある提言になっていった。

市民委員、公募委員を削除されると、現場や当事者と離れたところで、政策形成されていく。そして、市民参加と協働は大きく後退していってしまう。

市はアンケートやパブリックコメントで、市民の声を聞くから、後退ではないと言うが、それは「声を聞きました」というニーズ調査に過ぎない。

政策形成段階で、市民が関われるいくつもの「場」と「仕掛け」を設け、
市民参加を保障することで、主体的な市民が生まれ、市民自らが考え解決する仕組みづくりにつながっていく。