これまで議会改革と言うと、議員定数の削減、報酬減額といった視点からのアプローチが多かったが、夕張市の破綻を機に、「議会のありよう」「議員の質」からのアプローチが増えてきた。
中学の社会科の教科書にも書いてあるように、地方自治体は二元代表制(首長、議会との市民の選挙により選ばれる)だ。国のように、与党から総裁を出す議院内閣制とはもともと大きく仕組みが異なるのだ。
しかし、「うちの会派は与党ですから」という言葉が出てくる。市民の方からも「あなたさは、与党ですか?野党ですか?」と聞いてくる。地方自治体には、与党も野党もないのであって、大きな権力を持つ首長に対して、議会が厳しくチェックをしていかなくてはならないのだ。事前の説明で擦り合わせし、納得してしまい、委員会で何の発言もなしに可決してしまっては、議会の意味がない。
また、自分の支援者に報告しているから、議会の広報機能の強化は必要ないなどという声が議員の中からあがってくる。私たちは、一部の支援者のための議員ではなく、市民団体の議員なのだ。そして、一議員とか、一会派ではなく、議会という組織が市民参加、市民への情報発信をしていかなくてはならないと思う。
議会改革として検討すべき点
1.今後の議会のあり方について
●政令指定都市の議会にふさわしい議会のあり方を検討する「検討委員会」の設置
●議会基本条例の検討(三重県、福島県をはじめ、約20市町村が制定。静岡市も検討中)
2.議会運営について
●一般質問の対面化/座席・演台の配置(ex.柏崎市など)
●質問のあり方
一問一答形式も選択できるようにする
3.委員会について
●参考人制度等の積極的活用(要望、陳情、請願者からの説明も)
●パソコンやプロジェクタの使用
●予算審議、決算審議についての検討(ex.三重県)
4.議会への市民参加について
●議会主催の報告会の実施(ex.島田市など)