浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

市長マニフェストと議会

市長は、マニフェストを掲げて当選した。マニフェストだから、それを達成するために市長は努力していく。

しかし、有権者はマニュフェストをすべて読んで、すべて賛成して投票したかというと疑問だ。また、別の候補に投票をした有権者もいる。

だからこそ、マニュフェストを実行するにあたって、その時の社会状況や市民ニーズをくみ取り、もうひとつの代表である議会が真剣に議論をし、判断を下していかなくてはならない。

議会も市長マニフェストだからと、真剣なチェックをしていかないと、「議会はいらない」という存在になってしまう。


昨日の厚生保健委員会で、最大会派の自由民主党浜松から、小中学生の通院医療費助成の準備経費予算について、付託決議をつけたいとの提案があり、私は、その提案に賛同をした。

主な内容は
高齢化の進展による扶助費の増加、市税収入のお大幅な減少という特殊な経済状況などにより、通院医療費助成の対象年齢や実施時期の決定にあたっては、財政規律を重んじた制度になるよう十分な検証を行うこと。特に対象年齢については、段階的な拡充を図るなど配慮すること。国や県に補助制度になるよう、関係機関に働きかけること。

中学3年生まで、医療費無料化を進めるというのは、現市長のマニフェストだ。
政令市の中(名古屋市が昨年8月から小学6年生まで)では、実施しているところはないだけに目玉にはなるが、永久に市に財政負担がかかる制度だけに、慎重な対応が必要だ。

私は、昨年の一般質問で、「コンビニ受診」を増長することが懸念されることから、まずは診療時間内から始めたらどうかと提案をし、市側もそれを受け入れてくれた。


今回、議論になったのは、中学3年生まで通院医療費(すでに入院は導入済み)を助成するようになると、13億円近いお金がかかるというところだ。国や県からの補助金制度はないので、すべて市で用意しなくてはならない。市は行革でつくったお金でというが、来年度予算の補助金カットでできたお金は、8億円。一律カットされた補助金の中には、社会福祉協議会やシルバー人材センター、地域固有の催しなどがあり、現場の皆さんは急激なカットにとまどっている。22年度はさらにカットとなれば、運営できないところも出てくるかもしれない。


誤解しないでね。医療費助成は、子育て世代にとっては、大変うれしい制度だし、親は安心して子育てできる。ただ、子育て支援には、それ以外のものも必要だ。保育園、放課後児童会、病後児保育、発達障がいの子ども支援などなど。また、減少傾向にある小児科医、産婦人科医の確保も大事なことだ。

保育園の待機児童が1月1日現在400人も超えている浜松市にとっては、保育園はまだまだ必要だ。医療費が安くなっても、他の支援がなくては子育てを安心してできない。

市長マニュフェストだからと、するっと通す議会ならば、議会はいらない。


今回の付帯決議は、拘束力はないとのことだが、市長もマニフェストだからとやりますとだけでは市民も議会も納得しないということはわかってもらえたと思う。まだマニフェストの中にある地域協議会の廃止という問題も残っているだけに、真剣に市民や議会の声に傾けてもらいたいものだ。