浜松市の当初予算の目玉として紹介されている
「子どもの才能を伸ばす課外IT講座開催事業」350万円。
英才教育の手法を取り入れた課外特別講座を、産学官の連携により開設し、IT分野の係る才能豊かな子どもを育成するのを目的としている。
市長のマニフェスト「理数、外国語、音楽。美術などの課外講座の創設」に沿ったもの。
対象は、小学校低学年で、講座内容はプラグラミング能力が身に付く体験学習ツールや、携帯型情報端末機を使い、IT 分野に係る才能を育生するものだ。
事業費350万円は、産学官で構成される仮称浜松ITトップガンプロジェクト協議会に負担金として交付する。
この事業、本当に子どもたちにとって必要なのか、また公的資金を使ってやるべき事業なのだろうか。
疑問がいっぱいわいてくる。
●IT分野の英才教育とはなんぞや。
スティーブ・ジョブズは、どんな英才教育を受けたのか、調べてあるのだろうか。
●プログラミング能力がつくことが才能豊かになることなのだろか。
●小学校低学年で、ITのみを英才教育する意味はなんだろうか。
●子どもたちに技術、ノウハウだけ教えていいのだろうか。
そんな思いを抱いたまま、今日、浜松子どもとメディアリテラシー研究所と浜松市が主催した、みんなで考えよう!「子どもとインターネット」の市民フォーラムに参加した。
子どもとインターネットをめぐる現状は、大人の知らない空間で危なっかしいことが多く起こっている。
子どもたちがインターネットを安全に使えるようになるには、2つの必要な力、モラル・コミュニーケーション能力面と知識・スキル面の二つがある。二つの力を付けながら、段階に沿って、利用できるようにしていく必要がある段階的な利用を進めることが大事だとの提言があった。
小中学生のお子さんを持つ保護者のためのインターネットセーフティガイド
どもたちがインターネットに安全に利用するために、段階的な利用を解禁していくモデル。まずは、HP閲覧、メール利用、HPやブログの作成、掲示板、チャット、SNS、ネットショッピングの順番。じっくり書くパターンのブログができる力がついたら、ツィッターやFBに行く方がリスクが少ないと。
今日の話を聞いて、浜松市がやろうとしているIT英才教育にさらなる危機感を感じてしまった。
市の事業は、知識・スキル面能力のアップだけとしか見えない。
モラル・コミュニーケーション能力、リテラシー、「倫理観」などと一緒に身につけていかなくてはならないのではないかと思う。
不幸な子どもを増やさないで欲しいと切に願う。
私たち大人も、大人になってから、ITが普及してきたため、ITにおけるモラル、コミュニーケーション、リテラシー、「倫理観」などを学ばずにきてしまっている。
まずは大人がきちんと学ぶことが大切ではないだろうか。