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浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

子宮頸がん予防ワクチン接種の積極的な勧奨の差し控え


6月17日、厚生労働省「子宮頸がん予防ワクチン接種の積極的な勧奨の差し控え」について、発表した。

2010年の11月議会に、このワクチン接種に補正予算に計上されていた。調べるとこのワクチンの有効性やリスクに疑問を持ち、「慎重に」と発言したんだけど、他の議員から女性のためなのにと、笑われたものだった。

さて、今回の発表を受けて、浜松市のホームページを見ると、厚生労働省のページをリンクされているだけで、このワクチンの性質、有効性、リスクなどが表示されていない。これでは、個人で判断せよと言われても、難しいだろう。

そこで再度、2010年12月15日のブログ内容をアップする。

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制度設計なしの見切り発車〜子宮頸がんワクチン〜

●経済対策で、ワクチン接種?

国の経済対策としての補正予算を受けて、浜松市では平成23年度までの約1年間だけ、中学1年生から高校1年生の女子16,000人に対して任意に3回の子宮頸がん予防ワクチンを接種する予算が追加された。

女性の健康支援ではなく、経済対策であることに、大きな違和感を感じる。

「ようやっと」の評価がある一方、ワクチンの有効性やリスクなどの正しい情報が国民・市民に伝わっていない、特に接種年齢の本人にどう伝えるかはっきりしていない。性教育と検診、啓発などの総合的な制度設計が不備という中で公的助成して推進していいのか慎重論も出てきている。

●ワクチンの効果は、6割〜7割

子宮頸がんは、性交渉の際に男性の性器などから子宮頸部に運ばれたヒトパピローマウィルス(HPV)の感染によって発症するもので、原因がほぼ特定されたがんのひとつだ。

HPVは、女性の4分の3が一生のうち一度は感染するというごくありふれたウィルスで、感染者の10%が継続感染し、さらにその5%が前がん状態になるが、この段階で治療すれば確実に治るものだ。

感染した人の多くが発症するはしかやおたふくかぜなどとは性質が違うもの。

また現在承認されているワクチンは、がん発症要因と特定された15種類中2種類にしか対応せず、日本人には60%〜70%しか効果がなく、3〜4割の人には効かない。

つまり、100%防げるものではないのだ。

●解明されていない疑問がある

海外でも2006年に臨床試験が始まったということで、実績評価が十分とは言えない。解明されていない疑問も残っている。

特定のウイルスを予防することで他の型のウイルスが威力を増すことがないのか。

すでに同じ型のウイルスに感染している場合、反応が強すぎることがないのか。

ワクチンの確認されている有効期限が約6年、12歳で接種した女子が再度予防接種する必要があるのか、ないのか。私は疑問を持ち、資料を調べたり、人に聞いたり、インターネットで調べたりしたが、疑問にきちんと答えているものは見つからなかった。

国立感染症研究所のファクトシート(平成22年7月7日版)でも、実際に子宮頸がんワクチン導入が全人口レベルで子宮頸がん患者・死亡の減少につながるかは、今後の長期に渡る調査研究が必要であるとしており、副作用や有効性についての検証も十分とはいえないとしている。経済対策が優先で、女性の健康への配慮が後回しになっていることに不安を感じる。

●予防には定期検診が第一番

一方、子宮頸がん検診は、細胞診に加えてHPV検査を行えば、ほぼ100%前がん状態を捕捉することができ、早期発見早期治療で完治が可能だ。鳥取県では、モデル事業が始まっておる、効果をあげている。


現在問題となっている、20代30代での子宮頸がんの発症増加に対応するには、ワクチン接種では対応できない。限られた財源を有効活用するためには、現在、20%ほどとなっている検診の受診率を上げるための施策が必要だ。この20%の受診率は、すべての女性においての数字ではないため正確な数字ではないが、欧米の80%超えるところから見ると、大変低い数字となっている。また、昨年度から実施されている検診の無料クーポン配付事業においても、浜松の受診率、23、5%であり、無料クーポン券が有効利用されていないことがわかる。

一部の小児科医や産婦人科医、研究者からは、今回のワクチン導入によってさらに検診の受診率がさがるのでは、という懸念が出されている。この受診率低下の懸念に対しても、市としての積極的な対応が必要であると考える。

さらに、天竜区においては、産婦人科の病院、医院がなく、検診体制の確保は急務であると同時に、ワクチン接種時のきちんとした説明の確保を望む。

●中学生や高校生への性教育の充実を

子宮頸がんに限らず、性感染症や望まない妊娠を防ぐ意味でも、現在接種の該当年齢とされている中学生から高校生の男女とも、きちんとした性教育の徹底が不可欠だ。10日の厚生保健委員会では、保護者には案内文を配付する、養護教諭には、研修を行うとの答弁があった。しかしながら接種を受ける本人へ十分な情報提供や理解の促進をどうしていくのかについては言及されなかった。どのように本人に説明し、理解を求めるのだろうか?現在、中学生が正しい子宮頸がんやワクチンのことを正しく知ろうとしても理解できる資料や情報を手に入れることは大変困難だ。逆にインターネットに流布されている間違った情報、例えば実際に流れている「接種すれば性経験して大丈夫」などという情報から、判断することも考えられる。

検診と性教育は、ワクチン接種の是非に関わらず実施・充実が求められているが、現在はその体制が整えられていない。ワクチン接種を公費助成によって奨励するのであれば、さらに一層その必要性・緊急性は高まる。

現時点では、ワクチン接種の有効性や副作用被害などの情報提供が十分におこなわれていない。有名女優などを使った大型のワクチン接種キャンペーンが行われている中で、「みんな受けているから」「接種すれば、絶対大丈夫」「必ず受けなくてはならない」など、安易で間違った理解での接種が増えるのではないか心配になる。さらに検診受診率の向上や性教育の実施の具体的な見通し、制度設計がない現状のまま、見切り発射することに大いに疑問が残る。