浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

高校での特別支援教育の充実を!

6月23日、市民活動団体のアクティブ(発達障がいの子どもの保護者と支援者の会)のメンバーとともに、山崎真之輔県議に同席のもと、木苗静岡県教育長に「高等学校における特別支援教育の充実を求める要望書」を提出してきた。

知的を伴わない発達障がいの子どもたちはほぼ高校に進学する。

しかし、「受験」があるため、高校へカミングアウトせずに進学。また、進学後も合理的配慮をお願いしても、担任のみでとどまり、教科担任にまで届かず、苦労しているケースが見受けられる。

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その後、担当の方に詳しい意図を説明をし、現状や課題などについて意見交換をした。担当の一人は、高校の同級生で同じ女子バスケット部、一人は高校の後輩だったのはびっくり。

 

 

 <要望1>支援を必要とする生徒に対して『個別の指導計画書』及び『個別の教育支援計画書』作成の推進

 

小中学校は市町が設置者で、高校は県、設置が異なることでなかなか文書交換ができてこなかった。しかし、平成28年から保護者の了解を得て、指導計画書などの伝達をするように指導している。

指導計画書の作成は、県立高校の54.4%が実施。(といっても1名でも実施していれば、実施となるので、必要な子どもの全てではない)

また、合格発表後に高校側が中学に出向いたり、電話したりで、中学校での様子や配慮すべきことを聞いているとのこと、これは初耳。

 

<要望2>「特別支援教育」について教職員の研修の充実

特別支援学校をセンター化して、3〜4高校でチームをつくり、連携して学んでいると。

<要望3>進路先選択のため、各高等学校における学校生活のさらなる情報開示と教育委員会内に高等学校就学相談窓口の設置  

どの高校がどんな配慮をしているかがわからないため、「噂」などで選ばざる得ない現状がある。小学校入学前に浜松市が実施している区役所での「ガイダンス」などを進めて欲しい。 

 

<要望4>中退した生徒の「原因分析」を把握し、中退防止対策の推進

平成27年度、全日制で308人、定時制で346人が中退。年々中退する人数は減ってきているが、原因として発達障がいの2次障がいなどを掴んで欲しい。また、中退後のケアをすると同時に福祉などに繋いで欲しい。

 

<要望5>SSW(スクールソーシャルワーカー)の導入

県立高校でのスクールソーシャルワーカー(SSW)は、たった3校。

福祉、医療などとの連携をもっと進めて欲しい。

 

<要望6>高等学校における通級指導の充実

ソーシャルスキルトレーニングをする通級教室を一部の高校が実施している。しかし、内容が高校生活だけにとどまっていて、社会に出た時のためのものになっていない。ぜひ、さらなる充実をはかってもらいたい。

 

<要望7>県立高等学校のオープンスクールの日程拡充と充実

同じ日でのオープンスクールの高校が多い。中2から行けるようにして欲しい。

 

 

 

<以下が提出した要望書>

 

平成29年6月23日

静岡県教育長 木苗直秀 様

                               アクティブ 

 

 

高等学校における特別支援教育の充実を求める要望書

 

静岡県教育委員会には、日頃から教育行政にご尽力戴き、誠に有り難く心から御礼を申し上げます。

さて、来年度より「高等学校における通級による指導」がスタートします。

私たちの住む、浜松市におきましても義務教育段階での充実を要望しお応えいただいているところでありますが、40人クラスに2~3名以上在籍している発達障がいなど生きにくさを持った子ども達の教育の一貫性を保つ意味においても、高等教育の現場においての充実も必要であると考えます。

高等学校等への進学率が95%を超えている中で、知的に遅れがない支援を必要とする生きにくさをもった生徒も多く在籍しています。本人をはじめ保護者も障がいを認識していなかったり、受容できずにいることで、学校生活に困難を感じながら過ごしている場合もあります。

また、高等学校は進学以外にも就労など社会に出るすぐ手前の「集団で受ける教育機関」であり、大人としての社会的マナーやコミュニケーションスキルを身に付ける大切な時期にあたります。  

その意味からも、高等学校においての特別支援教育の充実及び合理的配慮をしていただけますよう、下記の項目について要望致します。     

 

 1、支援を必要とする生徒に対して『個別の指導計画書』及び『個別の教育支援計画書』作成の推進

2、「特別支援教育」について教職員の研修の充実

3、進路先選択のため、各高等学校における学校生活のさらなる情報開示と教育委員会内に高等学校就学相談窓口の設置   

4、中退した生徒の「原因分析」を把握し、中退防止対策の推進

5、SSW(スクールソーシャルワーカー)の導入

6、高等学校における通級指導の充実

7、県立高等学校のオープンスクールの日程拡充と充実

以上