浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

旧高砂小学校跡地活用と残された課題について〜一般質問その6〜

高砂小学校跡地活用と残された課題について

11月補正予算で、旧高砂小学校の解体工事設計業務委託事業844万8000円が計上された。旧高砂小学校は、平成20年4月に旧南小学校と統合し、双葉小学校になり、平成22年4月に旧南小学校敷地に双葉小学校の新校舎が建設されたため、双葉小学校は旧南小学校に移転した。その後、旧高砂小学校の校舎、体育館などはそのまま10年以上残されたままになっている。その間、議会では何度も旧高砂小学校の跡地利用について議論されてきた。浜松駅から近く、市有地のまとまった土地で、市民の注目は高い。

1点目。

高砂小学については、平成30年5月議会で鈴木副市長から「多様な都市機能との連携のほか、地域事情にも配慮しながら総合的な活用方法を検討する」との答弁があった。それ以降どのような検討がなされてきたのか、また今後どう決定していくのか、田中教育部長に伺う。

 

2点目。旧高砂小学校跡地の活用に向けては、支援を必要とする子供が増加傾向にあることから、社会的自立に向けた進路先として、これまで市立高等特別支援学校や県立浜松特別支援学校分校の設置などについて県教育委員会や関係団体と共に提案が進められてきた経緯があったと認識している。

中学校発達支援学級の卒業後の進路先については、県立特別支援学校が狭隘化(きょうあいか)しているなど、いまだ課題は残されたままだ。

教育委員会としてどのように考えているのか、宮﨑教育長に伺う。

 

<答弁 抜粋>

2020年10月に県から再度、2022年度からの後期計画に置いて、特別支援学校高等部の本校候補地として検討したい旨の意向が伝えられたため、協議してきたが、本年1月に最終的な判断として高砂小学校跡地は活用しないとの回答があった。

今後は、企画調整部のほか、財務部や都市整備部など、庁内関係各課で構成する会議体において、幅広い観点から活用の検討を行っていく。

 

本校や分校の早期設置に向けて県に働きかけていくとともに、本市の発達支援教育の状況等について情報共有を図り、連携してニーズに即した進路先の充実に向けて取り組んでいく。

生徒や保護者が求めている教育的ニーズを的確に把握し、適切な進路指導が行えるよう、保護者向けの進路の手引きや教職員向けの進路指導ガイドブックなどを活用し、支援の充実に繋げていく。

 

再質問。

田中学校教育部長に再質問。

高砂小学校跡地について。今後の検討については、庁内で会議体を作り検討していくとの答弁があったが、通告していた「今後どのように決定していくのか」については答弁がなかった。地域にとっては都市計画や道路などの課題があり、市民にとっては利便性のよい場所だけに、関心の高い場所なので、決定するまでの間の、検討の途中経過などを地域住民や市民に向けて、オープンな説明や対話をするつもりはあるか、伺う。

 

宮﨑教育長に再質問。

特別支援学校の分校の設置で、療育手帳を持った中学卒業生の進路先として確保の目処はたちそうだが、療育手帳を持てない知的の遅れのない生徒の中学卒業後の進路問題が課題として残っている。手帳のない生徒は、特別支援学校高等部には入ることができない。

昨年の私の一般質問で、当時の花井教育長に、軽度知的障害や発達障害の子どもたちの中学卒業後の受け皿を作っていただけるよう、静岡県教育委員会に積極的に働きかけていただきたいと要望した。では、新教育長の宮﨑教育長は、この課題に対する認識はどうなのか、そして県教育委員会にどう要望していくか、再質問する。

 

<意見>

知的の遅れのない発達障害の生徒の中学卒業後の受け皿、支援は、緊急に必要だ。教育的ニーズを的確に捉えるためにも、保護者や生徒にアンケートの実施し、ぜひ、県教育委員会に対して、積極的に動いていただきたいと要望する。

 

最後にまとめて、意見。

今回のテーマは、「見えにくい問題にも目を向ける」。

これまで、ケアラー問題や制服問題は個人的な問題として捉えがちだった。しかし、それは社会の側が問題を見ようとしなかった。誰一人取り残さないためにも、見えにくい問題にも目を向け、一人一人が幸せになる浜松にしていただきたい。

 

「さらなる脱プラ対策を」〜一般質問その5〜

「さらなる脱プラ対策を」

私たちの暮らしに欠かせないプラスチック。食品容器やペットボトルだけでなく、家電製品や自動車、建物に至るまで、さまざまなところで使われている。しかし、現在、世界中で脱プラスチックの動きが加速している。身近なところではカフェチェーンでの紙ストローの採用や、スーパー等でのレジ袋の有料化など皆さんが知るところだと思う。その背景には、適切に処理されなかったプラスチックごみによる海洋汚染や、製造や焼却時に出る二酸化炭素の増加による地球温暖化など、さまざまな環境問題が絡んでいる。

そこで、さらなる脱プラステックを求めて、藤田環境部長に2点伺う。

1点目。本年市役所本庁舎の自動販売機からペットボトルがなくなり、ウォーターサーバーが設置された。市役所からのアクションは評判がいい。そこで、区役所、協働センターを含む公共施設でも、実施できるようにしないか伺う。

2点目。これまで分別され、資源として排出されたペットボトルは、シートや卵パック、繊維などに新たな製品に生まれ変わっている一方で、その製品が使用後にリサイクルされなければ、リサイクルの循環はそこで止まってしまう。

そこで今、注目されているのが、ペットボトルをペットボトルに生まれ変わらせる「水平リサイクル」。

水平リサイクルは、循環を止めず、「何度でもリサイクルできる」ようになるメリットがある。ペットボトルをリサイクル前と同じボトルに再利用(水平リサイクル)することにより、限りある資源が繰り返し再利用され、新たな石油資源の使用を削減することができる。石油由来の資源を使って一からペットボトルをつくるよりもCO2排出量を56~63%減らせる効果があると言われている。

また、清涼飲料業界の団体である一般社団法人「全国清涼飲料連合会」は、水平リサイクルの比率を、2030年までに50%にすると宣言している。水平リサイクルの割合は、年々上がってきてはいるものの、2020年度現在では15.7%にとどまっている。

水平リサイクルを実現するためには、ごみの適切な分別を市民が更に意識する必要がある。京都市仙台市姫路市などではすでに実施されている。

そこで、本市でもボトルtoボトルリサイクルを導入する考えはないか伺う。

 

<答弁 抜粋>

今後、自動販売機については、契約更新に合わせて、スポーツ施設など利用形態を考慮し、可能な範囲でペットボトルの削減を進めるとともに、ウォーターサーバーに着いても区役所、協働センターなど、市民が広く利用する施設への展開を図っていく。

 

再びペットボトルにする水平リサイクルは市民にわかりやすく、理解が深まることで、資源化促進の効果が期待できる。一方、水平リサイクルにはコストがかかるため、容リ協に引き渡す場合と比べ、歳入の減少が見込まれる。

このため、費用対効果を考慮し、リサイクル方法を検討していく。

 

再質問2点。

答弁では水平リサイクルの場合歳入減るから、費用対効果を考えると難しいとのことだが、歳入だけ見ていては不十分ではないか。

 

1点目、令和3年度ペットボトルの売却価格5800万円に対して、中間処理に8200万円もかかっていた。3年間の売却価格と中間処理費用を出してもらったが、売却価格は年によって大きくばらつきがあり、一方中間処理費用、人件費なので、年々上がってきている。不安定な状況と理解していますが、どう判断なされているか?

2点目、水平リサイクルと現状のリサイクルについて、売却価格と中間処理費用を含めた総合的な比較をしたのか?

 

 



ペットボトルの水平リサイクルについて意見。

ペットボトルの売却価格は変動が激しく、世界状況に変化によっては下落すること可能性があると言われている。また、中間処理費用は人件費が上がっていますので、今後費用は増えていく。

公益財団法人日本容器包装リサイクル協会に排出したペットボトルは、リサイクルの方法や製品について市としてはコントロールできない仕組みとなっている。

容器包装リサイクル協会ではなく、直接水平リサイクルできるところに出すようにすれば、市民にとってリサイクルの仕組みがわかりやすい。

市民が分別し、排出したペットボトルが、再びペットボトルとして活用される具体的なイメージができることで、啓発につながっていく。市民がリサイクルシステムを理解するには、市民行動と価値観の一致が重要と言われている。 身近なものに生まれ変わることが可視化できる「ペットボトルtoペットボトル」事業は、今こそ、行うべきだ。

 

市役所本庁舎のウォーターサーバー設置の取り組みなどは、とてもいいが、PRが少なく、市民の方の利用や啓発にはつながっていない。さらに、民間企業への波及もまだまだ。ぜひ、全市をあげての脱プラスチック対策につながるよう、要望する。

施設給食での地産地消の推進について〜一般質問その4〜

施設給食での地産地消の推進について

 

保育園などの施設給食で、地産地消の農産物やオーガニック野菜などを求める声がある。

ある保育園の園長先生から、「身体の小さな子どもにとって、食は大変重要なんです。乳幼児期は非常に敏感で繊細な舌を持ち、味覚の発達のピークは3、4歳と考えられています。また、10歳までの味の記憶が、その後の味を感じる基礎になるとも言われているんですよ」と教えていただいた。

 

先の保育園の園長先生からは、地元の安心で安全な農産物を給食として取り入れていきたいが、食材調達をどうしたらいいのか、配達してくれるのか、費用がかさむのではないか、など課題があり、園だけ進めるのは難しいと聞いた。

また、農家の方からは、どこの施設でどんな食材がどれだけ必要とされているか、わからないし、時間もないこともあり、繋がらないと聞いた。

こうした声にどのように応えていくのか、清水農林水産担当部長に伺う。

 

<答弁 抜粋>

庁内関係各課との連携のもと、必要とされる窓口体制を整え、ニーズの把握に努めるとともに、関係機関や団体を通じ支援をすることで、浜松食材の魅力向上と地産地消の推進に取り組んでいく。

 

<意見・要望>

今年6月袋井市給食センターを視察、給食の試食をさせていただいた。袋井市では、おいしい給食課の職員がコーディネーターとなり、市内の農家を回り、子どもたちに安心で安全なものを与えたいので、ぜひ協力して欲しいと伝え、学校給食への地産地消を進めていた。

窓口体制を整えるということだが、そこには農家と施設とを繋げるコーディネートできる人材が必要だ。国の地産地消コーディネーターを派遣する制度があるが、やはり浜松市の状況を熟知している人が必要だ。人材育成に力を入れていただくよう、要望する。

 

中学校の制服、校則について〜一般質問その3〜

中学校の制服、校則について

私はこれまで、中学校の制服、校則の見直しを提言してきた。現在は多くの中学で校則の見直しがされ、制服や髪型に男女に分けての記載がなくなりつつある。下着の色の指定はなくなり、靴や靴下の色も白1色から見直されつつある。しかし、その取り組みも道半ばだ。今後、中学に入学する小学生や保護者からはさらなる多様性、経済性に配慮した制服や、意義を適切に説明できる校則にして欲しいと求められている。そこで、2点宮﨑教育長に伺う。

 

1点目は、制服について。

金額が高く、多様性に配慮されていない制服は、子供たちや保護者を悩ましています。

2年前の市内中学校の制服案内のチラシ。冬の制服だけで3万円から5万円かかる。これって、お父さんのスーツより、高くないですか。その上夏の制服、体操服、ジャージ、鞄、部活の道具やユニフォームなど、公立の中学校入学にも関わらず、入学時に10万円以上の出費となってしまう。

「娘の中学入学準備の時には、私のひと月半ぶんの給料がすっとんでいってしまいました。シングル家庭には厳しい出費でした」などの声が届いている。

 

浜松市の多くの中学校では、朝の登校時のみ制服を着用し、学校生活ではジャージで過ごしている。高価な制服なのに、使用頻度が低く、ほとんど傷むことがない。

学校によっては、卒業生の制服を集めてクリーニングし、安価に提供する「リユース制服」を実施しているところがある。兄弟の多い家庭や、外国にルーツを持つ家庭にはとても喜ばれているそうだ。しかし、現在のように学校ごとにデザインが異なる状況では、各学校の制服を取り揃えた上で、なおかつ成長途中にある生徒の身体にピッタリ合うサイズを、それぞれに揃えることはとても難しいとのことだ。 _

 

平成29年11月29日 公正取引委員会「公立中学校における制服の取引実態に関する調査報告書」(概要)では、それぞれ学校ごとの制服より、統一した方が金額的に安くなるというデータがある。

 

一部の学校で制服の見直しが行われているが、全48校中見直し済み、見直し検討中を含めても16校で、未だ全ての中学校が見直しとはなっていない。

小学生から、「スカートは絶対絶対履きたくないので、自分が中学校に行くまでになんとかして」という悲鳴にも似た声が私のところに届いている。原則公立中学校は学区で指定された学校へ入学することになっており、制服が登校のハードルになるケースもある。一部の生徒への「特別な配慮」としてではなく、全ての子どもたちが安心して性自認に沿った制服、ズボンもスカートも選べる制服が着られ、笑顔で学校に通えるルールと環境が必要だ。

 

すでに市内統一制服の取り組みは、政令市では福岡市と北九州市が導入しており、神戸市が2023年度から導入予定。静岡県内では、2023年度から裾野市、2024年度から掛川市袋井市が導入予定。 _

以上のことから、性別や季節に関わらず、生徒が自由にパーツを選ぶことができる市内統一制服を制定し、各学校の制服か、市内統一制服のどちらかを選ぶことができる仕組みにできないか、伺う。

 

2点目。文部科学省は、本年度小中高校の生徒指導に関する教職員向けの手引書「生徒指導提要」(ていよう)の改訂案をまとめた。特に、校則に関する記述については、大幅な変更となり、ホームページでの公開を促すとともに、意義を適切に説明できないものを見直すよう求めている。

そこで、教育委員会として、今後校則に着いてどのような取組をしていくのか伺う。

 

<答弁 抜粋>

制服については、各学校で見直しの動きが進んできていることを踏まえ、今後も市内や他都市の状況把握に努め、調査研究していく。

制服は、長年にわたり卒業生や地域の課方から親しまれているもの。そのため、見直す場合には、機能性や多様性だけでなく、制服のあり方や必要性の視点も加え、生徒や保護者、地域の方々と共に考える機会を設けることについて、学校へ指導をしていく。

 

校則の内容や見直し状況に着いて、定期的に調査を実施し、意義を適切に説明できないような校則を見直していくよう学校に指導すると共に、生徒指導提要改定の案で新たに示された、校則のホームページへの掲載を指示していく。

 

再質問2点、教育長にする。

1点目。制服についての答弁では、あくまでも、学校単位で考えて欲しいということなのでしょう。高い金額の制服についても各学校任せなのでしょうか。就学援助を受けている家庭の中学校進学時の助成は6万円。この金額では入学時の準備ができない。多様性に配慮した制服も全ての学校ではない。

 

私は解決の一つとして統一の制服を提案させてもらったが、教育長から積極的な答弁ではなかった。では、教育長は保護者を悩ます使用頻度が低いのにも関わらず、値段の高い制服問題をどう解決するつもりか?

 

2点目は校則について。ホームページに掲載されるようしていくとのこと、一歩前進。しかし、校則には書かれていないが、ポニーテール禁止などの隠れたルールが学校にはあります。教員によって基準が変わったり、突然言われて戸惑ったりという問題があります。明文化されていないルールについての対応について、どのように考えているか?

 

<意見、要望>

子供達は「今」を生きている。違和感のある制服を着ることは苦痛そのもの。統一制服導入、あるいは制服の廃止を積極的に考えていただきたい。

校則においては、明文化されていないルールはルールではない。ルールは明文化するか、明文化していないルールは廃止するよう、各学校に指導するよう要望する。

 

「ケアラー条例の制定」について〜一般質問その2

「ケアラー条例の制定」について

 

ケアラーとは、介護者のことで、家族や身近な人に対して、無償で、介護、看護、日常生活上の世話等を行う人々のこと。最近では、子どもの介護者、ヤングケアラーにようやく注目が集まり、支援が始まったところだ。

こうしたケアラーは介護等を行うことにより、様々な身体的、精神的、経済的な負担を強いられ、社会的に孤立し、介護する家族等のために自分自身の生活を犠牲にせざるを得ない状況に置かれることにもなる。

現状障害者、高齢者本人への支援が主であって、介護者、家族への支援についてはほとんどない。

 

ケアラー支援に関する条例は、埼玉県が令和2年3月に全国で初めて制定した。それ以降、いくつかの自治体が同様の条例を制定してきている。

 そこで、介護者、ケアラーが個人として尊重され、健康で文化的な生活を営むことができるよう、社会全体で支えることを目的としたケアラー条例を本市でも制定するつもりはないか、山名副市長に伺う。

 

<答弁 抜粋>

近年、いくつかの自治体で制定されているケアラー支援条例は、ケアラー支援の理念を定めたものと承知している。本市においては、現段階でそのような条例を制定することは検討していないが、ケアラー自身が個人として尊重され、自分らいしく生活できるよう支えていくことは大切であると考える。そうしたケアラーの気持ちに寄り添った相談支援ができるよう、相談員のスキルアップを図るとともに、引き続き包括的な相談支援体制の充実・強化に努めていく。

意見、要望

今回、障害児の子育て支援を質問項目にあげた時、回答は障害保健福祉課なのか、子育て支援課なのか、何度も打ち合わせを重ねた。これまで、障害児家庭の子育て状況が「見えにくい問題」だったからでしょうか。

アンケートの結果の分析は、まだ途中であり、今回取り上げられなかった経済的な面や企業への働きかけなどについての問題が残されていると認識している。

 

内閣府は、2023年度から5年間の障害者政策の土台となる「第5次障害者基本計画」の原案を公表した。その中には、家族やヤングケアラーを含む介助者の支援が重要だとしている。

ようやく、国も障害児者の介助者支援を打ち出すようになったようだ。子育て世代を全力で応援する本市は、障害の子どもたちを育てる方々も含めることで、国に先駆けたモデルになれると思い、強く要望する。

 

医療的ケア児等コーディネーターは、現在予算として1人分が計上されているが、令和3年度の取り扱いの延べ件数は250件を超えていて、激務が想像できる。ぜひ増員をお願いしたい。

医療的ケア児を抱えて、様々なところに相談に行ったけれど、コーディネーターに繋がったのは、子どもが10ヶ月過ぎて初めてだったという母親の話を伺った。医療機関から情報がいかなかったのでしょうか?医療機関や福祉分野との連携をさらに進めていただきたい。

また、医療的ケア児の保育園のニーズを予測するのは難しいため、看護師を継続雇用し、希望があればできるだけ早く受け入れるようにしていただきますよう要望する。

ケアラー自身が個人として尊重され、ニーズをとらえた上で、それぞれの人生を享受できることを支える浜松市となるようと要望する。

「障害児の親(ケアラー)支援について」〜一般質問その1

今回のテーマは、「見えにくい問題にも目を向ける」

 

「障害児の親(ケアラー)支援について」

 

以前に比べると、子育て支援、育児と仕事の両立支援制度は整ってきた。しかし、それらは健常の子を想定したものであって、障がいのある子を持つ親にとっては不十分だ。これまで障がいのある子を抱えては、仕事との両立ができにくい、できないという声を多く聞いてきた。

 

そこで、私は障がいのある子を持つ親は具体的にどんなことに困っているのか、どういうサービスがあれば仕事ができるのかなどについて、インターネットを使い、独自にアンケート調査を実施した。その結果、8月1ヶ月間で211名の方からの回答をいただいた。自由解答欄には100名もの方からいただき、その切実な声に胸が詰まった。

 

主な質問と回答を紹介。

 

  • 子どもに障がいがあるとわかってから、仕事はどうしましたかという質問に対して

すでに仕事を辞めていた人は39.8%で、継続した人は16.5%。

その一方、仕事を辞めた12.6%、勤務時間を減らした13.6%、転職をした4.9%、など、働き方を変えざるを得ない方が3割以上もいた。

 

  • 障がいの子どもをケアすることによって、生活への影響はありますか。(複数回答)という質問に対して

約6割の方が「自分の時間が取れない」「仕事をする時間が取れない」と回答している。趣味や運動など、自分のことは後回しにならざるを得ない状況が見てとれる。仕事も諦めざるを得ない。

 

  • 現在さまざまな理由で働きに行けない方も含めて、どういうサービスがあれば、仕事との両立ができる(できた)と思いますか。(複数回答)という質問に対して

 多様な預け先が欲しい、また児童発達支援・放課後等デイサービスの曜日拡大・時間延長を求める声が多かった。

障がい児者の預け先は限られていて、預けられたとしても時間が短く、仕事との両立が難しいのが現状。ショートステイなどは何ヶ月も前からの予約をしないと受けらない。

自由回答からは、特別支援学校高等部卒業後、生活介護施設への通所に移ると、午後3時には施設が終わってしまうので、それまで継続してきた仕事ができなくなってしまう。昨年浜松市からサービス利用の定員遵守の通知があり、その影響で、今後コンスタントにサービスが利用できなくなるのではないか、それでは仕事を続けられないという不安の声もあった。

 

「私は死ぬ直前まで障害のある子どもの世話に明け暮れなくてはならないのでしょうか。少しは自分の人生を体が自由に受けるうちに好きに生きたいです」とか

「健常の子は、学齢期を過ぎ、仕事に就けば子育ては終わり。しかし、障害のある子は通所施設に通う年齢になってからも、同居している限り、施設の送迎時間、短縮日課、夏休みなどを調整して仕事を続けなければならず、また親の年齢とともに毎日の身辺介助も大変さを増してきます」という声もあり、障害の子どもを育てる親の苦労は並大抵のことではない。

 

経済的な負担を訴える声も多かった。親、特に母親による在宅でのケアを前提としているため母親が障害児のケアに専念せざるを得ない。「男は仕事、女は家庭」の意識も根強く残り、男女の収入格差も相まって、母親が仕事を辞めざるを得ない状況だ。

その結果、家計はシングルインカムとなり、さらに障害児のケアには療育、補助器具、遠くの医療機関への受診など特別な出費が必要のことが多く、やりくりが大変。特に一人で障害児を育てるシングルマザーにとっては、厳しいものがある。さらに、低収入や無収入は、その後の低年金に直結し、高齢期の貧困に繋がってしまう。

障害児の親は、健常児の親以上に、子育てに対する心身負担、経済的困難が大きいものがある。

 

そこで、アンケートの結果を踏まえて、伺う。

1点目は山名副市長に伺う。

障がいのある子どもの親への支援はまだ不十分だと考える。子育て支援でもある障がいのある子の親支援の必要性について、どう考えるのか、伺う。

<答弁 抜粋>

障がいのある子どもへの支援はあっても、育てる親に対しては、目を向けられることが少なく、孤独感を抱えたり、自身の健康に不安を感じたりしている親の視点にタイって支援を検討することも必要。

障がいのある子どもの親が、希望を持ち、安心して暮らしていくためにが、子どもをケアすることによる生活への影響等を踏まえ、課題やニーズを的確に把握して、支援や情報提供を行なっていくことが大切であると考える。

 

2点目、障がいのある子を育てる親支援の充実について2点伺う。

アとして、「はますくヘルパー」について。

妊娠中、また出産後一年未満には、家事支援をする「はますくヘルパー」が訪問できることになっているが、未熟児で生まれた子、医療的ケアの必要な子、眠らない子などもの親への支援としては、期間や時間は大変不十分だ。そこで、必要と認められれば、障害のある子の親に対して、「はますくヘルパー」を時間数、対象年齢などを拡充できないか。吉積こども家庭部長に伺う。

 

<答弁 抜粋>

はますくヘルパーの利用状況の分析や、アンケート調査などによりニーズを把握し、支援の必要性の高い保護者への負担軽減に繋がるよう、対象年齢や利用時間制限の見直しについて検討していく。

イとして、通学支援について。

ひとりで通学が困難な児童・生徒のため、親は毎日送り迎えをしなくてはならない。

アンケートでは、50%の方が通学の支援があれば仕事を続けられるという回答だった。

 

大阪府枚方市(ひらかたし)では、障害児通学支援事業として、一人で通学が困難な児童・生徒を対象とし、通学ガイドヘルパーを派遣する事業を2012年10月から開始している。対象者は小・中・高・支援学校に在籍し、保護者等の病気療養だけでなく、就労などの理由も可能としている。利用者負担は原則1割。

横浜市は、一般的な移動介護の他に、車を使用した通学通所支援を設置している。

そこで、浜松市においても、通学の移動を支援するヘルパーの派遣制度を導入できないか。山下健康福祉部長に伺う。

 <答弁 抜粋>

他都市の状況を踏まえ、関係機関との連携を図りつつ、移動支援事業の対象拡大を検討していく。

3点目は、医療的ケア児とその親支援について。

たんの吸引などの「医療的ケア」が必要な子どもや、その家族を支援する法律「医療的ケア児等及びその家族に対する支援に関する法律」が施行され1年が経った。まだまだ、保護者の負担は重く、医療的ケア児が社会の中で育ち、学べるようになるまでの課題は多いのではないかと思う。

浜松市では、令和3年度から医療的ケア児等コーディネーターが設置されている。その成果と課題、今後の増員について、山下健康福祉部長に伺う。

  <答弁 抜粋>

コーディネーターの存在が十分に知られていないことや、医療的ケア児の受入機関が少ないことなどが課題。今後、医療的ケア児等コーディネーターの事業周知を強化し、増加が見込まれる医療的ケア児等に対応できるよう、コーディネーターの増員を含め、関係機関と連携し、事業の拡充を検討していく。

4点目は、情報提供について。

障害のある子の親支援については、子育て支援課、障害保健福祉課、健康増進課、幼児教育保育課、教育委員会など複数の課にまたがっていて、どこを見れば必要な情報があるのかわからない。アンケートでも、丁寧な情報提供を求める声があった。そこで、支援情報をライフサイクルごとにホームページで提供するようにできないか、吉積こども家庭部長に伺う。

  <答弁 抜粋>

障がいのある子どもへの支援制度の内容等が体系的にわかりやすく届けられるよう、関係課が連携するとともに、ライフスタイルにあった情報がホームページ等で提供できるように検討する。

 

<めぐみ活動予定 12月1日〜>

<めぐみ活動予定 12月1日〜>
12月に入り、急に寒くなってきましたね。
11月は暖かっただけに、こたえますね。お身体ご自愛くださいませ。
1日に、今期最後の一般質問をしました。ネットを使ってアンケートを実施したり、市民団体の方と一緒に質問づくりをしたり、充実した質問になったと思います。
教育長へ制服、校則、発達支援級卒業後の進路についてぐっと迫る再質問したけど、全然噛み合わなくって、残念。
諦めずに、アクションしていきます。
12月
1日(木)一般質問 めぐみの一般質問
2日(金)一般質問
3日(土)「今 輝く地域の女性たち」
4日(日)図書バリアフリー体験会
5日(月)厚生保健委員会、ベリーダンスエクササイズ
6日(火)浜松レインボープライド打ち合わせ(警察)
7日(水)浜松レインボープライド打ち合わせ(新川モール)
10日(土)暴力追放と交通事故・薬物乱用防止市民大会
     鉄の伝来と木の文化
11日(日)子ども音楽フェスティバル
     川崎和子後援会発足式
12日(月)縁と運のゴミ拾い 浜北
13日(火)禪院協議会、本会議(最終日)
14日(水)縁と運のゴミ拾い 有玉
17日(土)縁と運のゴミ拾い 助信
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