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■フォルテ売却の経過■
ここずっとフォルテの売却の件を調べ、何が起こったのかを検証している。
改めてここ1年の動きを追ってみている。
土地の状況
遠州鉄道(約30%)、浜松市(約70%)
建物の状況
遠州鉄道(約30%)、浜松都市開発株式会社(約70%)
出資の状況
浜松市(45%)、日本政策投資銀行(20%)、遠州鉄道(10%)
その他7つの企業など
●昭和61年9月/浜松駅前土地区画整理事業 11街区
約82億円の建設費、市民憩いの場、にぎわい創出を目的に。
●昭和62年12月/11街区の都市計画地区計画を決定
4つの「土地利用の方針」
・地区の特性を生かした魅力ある都市環境を形成する
・敷地の共同化により高度利用を推進する
・公共的空間を有する複合施設と商業施設としての整備を図る
・歩行者空間の整備改善をはかる
●平成18年3月
第1次行革審/フォルテの賃料是正を提言
→2度に渡って値下げ(約2億円)
●平成19年4月
鈴木康友さん、マニフェストに「フォルテ売却」を掲げる。当選
●平成19年6月/環境経済委員会
土地売却は選択肢のひとつ(部長答弁)
●平成19年12月/第2次行革審
平成20年3月までに退去を提案
●平成20年1月
市は土地建物を一体で売却すると会社に示す
●平成20年2月21日/環境経済委員会
市は「遠鉄を第一候補として、土地建物一体で売却」
●平成20年3月12日/環境経済委員会
返済計画を提示。フォルテ解体を初めて公に
●平成20年5月12日/環境経済委員会
浜松都市開発に対する14億円の債券放棄の議案を
9月議会に提案すると説明
●平成20年6月3日/本会議
代表質問で、「フォルテの売却について」
●平成20年6月6日/環境経済委員会
公共施設の移転先を公表
遠鉄から提出された公表
(これがのちの事業計画書に)
●平成20年7月14日/浜松都市開発取締会
清算計画を大幅変更/市の債券全額を返還
遠鉄、解体費全額負担
●平成20年7月28日/環境経済委員会
フォルテ清算スキームの変更
●平成20年8月8日/3者による
不動産売買契約書締結
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フォルテの土地の約7割は市有地。議会の中に、土地の売却については
慎重論(売却値段、売却の仕方など)が少なからずあったの。
議会の中で議論したことが反映されるものと考えていた。
しかし今回の場合、土地が1万平米以下であること、債券放棄がなくなった
ことで、12億円を超える市有地売却であっても、議会の議決なしで進める
ことができた。
さる8月8日、市と第3セクターの浜松都市開発と遠州鉄道との売買契約が
結ばれていた。
契約書を手に入れた。びっくり。
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●まるで手品のよう
契約書には、6月3日に遠州鉄道が市に提出した「フォルテ(土地建物)を
取得した場合の利活用構想について」というたったA4、1枚の紙を、
「事業計画書」としているのだ。これは、どうみても遠州鉄道からの簡単な
提案であって、計画書とは言えないものだ。そして、そのA4、1枚の(メモ
書き程度)の計画書に定めるとおりに用途を供さなければならないとなって
いる。また、譲渡の制限があるのは、たった10年しか規定されていず、
10年経てば、市の許可なしで転売可能な状態になっている。
構想についてというA4、1枚の紙が手品のように、一瞬で「事業計画書」に
変わっている。
市は、フォルテガーデンやホールの代替を要望しているが、この契約書では
どうにでもなってしまう。
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●市民への「説明責任」は果たされてきたか
もともと、フォルテの土地は、浜松の玄関口に必要な土地として、約33億
4000万円で取得した土地。市民の貴重な税金を投入して手に入れた土地。
それを今度は12億5000万円で民間に売却して、浜松の玄関口は民間に
任せますってことなのだ。
市からの説明責任が十分果たされぬままに市民の貴重な財産の処分をされて
しまったこと、私の力不足、議会の力不足で本当に申し訳ないと思う。
このフォルテ売却を機に、駅前をどうしていくかの議論が必要だったと
思うが、もうすでに時は遅し。今後は駅前は、大丸も含めて、民間主導で
動いていくことになるだろう。本当にこれでよかったのか。
あなたはどう考えますか。