浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

神奈川県インクルーシブ教育、クリエイティブスクール 視察報告 その4

神奈川県立高校の改革は「スチューデントファースト」

  • 平成27年1月 「県立高校改革基本計画」を作成
  • 改革のコンセプト

「生徒の学びと成長にとって何が必要かという視点を最優先にする(スチューデント・ファースト)」という基本的な考え方に立って、すべての県立高校で改革に取り組む

  • 改革の3つの柱

1 生徒の多様性(ダイバーシティ ー)を尊重し、個性や能力を伸 ばす、質の高い教育の充実

2 魅力ある学校づくり を一層推進する学校 経営力の向上

3 少子化社会の中で生徒に望ましい教育を推進する県立 高校の再編・統合

  • 県立高校の改革の方向と主な取り組み

重点目標1 すべての生徒に自立する力・社会を生き抜く力を育成します

重点目標2 生徒の個性や優れた能力を伸ばす教育に取り組みます

重点目標3 共生社会づくりに向けたインクルーシブ教育を推進します

 神奈川県では、共生社会の実現を目指して、すべての子どもができるだけ同じ場でともに学び、ともに育つインクルーシブ教育を推進する。

重点目標4 学校の教育目標の着実な達成をめざす学校経営に取り組みます

重点目標5 地域の新たなコミュニティの核となる学校づくりを進めます

重点目標6 生徒が安全・安心で快適に学べる教育環境の提供に取り組みます

重点目標7 少子化社会における適正な規模等に基づく県立高校の再編・統合に取り組みます

 

  • 学習評価は観点別

神奈川県では、すべての高校で目標に準拠した観点別学習状況の評価を実施

障がいのある生徒の学習評価は、「個人別評価」も活用し、「個別支援計画」に基づいて、学習評価を行う。

  • インクルーシブ教育の今後

 現在3校のパイロット校を来年度11校増やし、14校とする

  • 「神奈川の高校展」

神奈川の高校の魅力と特色を知っていただくため、公立・私立の高校が一緒になって、神奈川県内の高校の魅力を紹介

 全公立展、全私学展、公私合同説明・相談会

 

感想・今後の取り組み

高校については県の管轄ではあるが、義務教育においても学ぶべきことがたくさんあった。

1つ目は、インクルーシブという考え方。発達支援級と通常級の生徒を一緒に授業をすることで、先生のチームワークができたり、わかりやすい授業ができるということ。TTや習熟度別教室など、義務教育でももっと活用すべきだ。

2つ目は、ユニバーサルデザインの学習環境。黒板の周りには飾らない。授業の終わり2分前に予鈴がなる、学年で色分けする、小さいホワイトボードやプロジェクターを活用するなどなどは、今すぐにでも授業に取り入れることができるはずだ。

3つ目は、受験のあり方。内申書や学力調査がないことで、必要な子どもが高校で「学び直し」ができるようになる。何らかの事情で不登校になった子どもも、意欲があれば学ぶことができるとなれば、保護者の不安も軽減されるだろう。

4つ目は、神奈川県の「高校全入」という考え方。高校無償化が導入された以上、望む子どもたちには高校に入れるようにすることは通常の流れだが、静岡県では、定員割れを起こしている高校でも落ちることがある。

5つ目は、「スチューデントファースト」という考え方。先生のためでも、保護者のためでも、学校のためではない。生徒のために動いていく。「スチューデントファースト」は浜松の義務教育にも必要な考え方だ。

 

おとなり(神奈川県)の高校に行ってきました!

報告会&パネルディスカッション

内申書も学力検査もない高校が神奈川にはある〜

201929年7月13日13:30〜

浜松市福祉交流センターにて

 

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