存在しているけれど、見えていない課題というのはこの世の中にいっぱいある。
見えていないけれど、そのことで困っている人たちがいるならば、それを見える存在にし、解決していくことこそが
「政治」の仕事だと思う。
私が出産をした20年ほど前は「お母さんたちの子育て不安」という課題は、そうメジャーのものではなかった。わがままな母親たちが言っているぐらいにしか、とられていなかったのだ。(だから、余計に苦しかったんだけど)
子育てをしている母親は幸せで、「密室育児」で悩んだり、苦しんでいたりしている状況は多くの人、特に物事を決める政治の世界にいる人たちには見えてはいなかったのだ。
しかし、その後急激な少子化の流れの中で、「子育て不安」がクローズアップされ、子育て支援の重要性が社会的に認知されてきた。
私も少しは浜松での社会的認知のお役に立てたかな。
さて、今日の午前中、遠州灘海岸の松枯れについてのテレビ取材に同行した。(来週SBSで放送予定だそうだ)
松食い虫で真っ赤になった松が海岸の松林で大量に見える。青いつるが巻き付いているために、枯れているのがわからない松も多くあった。
県で予算がなくなったということで、昨年途中で伐採を止めたために、松枯れがそこからひどくなっている状況も見てとれた。
松枯れは実際に存在するけど、抜本的な解決がされていないということは社会的には見えていないと一緒のことだと思う。
日曜日、セクシャルマイノリティとカミングアウトとした元大阪府議の尾辻かな子さんと「ハッピートーク」を展開した。
セクシャルマイノリティについても実際に存在しているけれど、社会的にはまだまだ見えない存在。彼、彼女たちを守る法律が
ないんだもの。見てみない振りをしているのだろうか。
見えない課題を、社会的な課題に、政治の議論のまな板にのせていくことこそ、議員の仕事だと思う。