浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

<めぐみ活動予定 12月16日〜>

<めぐみ活動予定 12月16日〜>
今年もあと半月。
今年は選挙もあったり、新しい取り組みもあったりしてずっと走り続けていた感じ。

1年お世話になりました。2024年もどうぞよろしくお願いします。

おっと、まだ今年にやり終えなくてはならないことが溜まっている。年末まで走り続けます。

<12月>
16日(土)ティーンエイジカフェ
静岡県の高校ってどうなっているの?(磐田)
17日(日)静岡県の高校ってどうなっているの?(富士)
18日(月)ゆうきのわプロジェクト(二俣、春野)
19日(火)静岡大学ジェンダー論で授業
20日(水)浜松の福祉を考える会
21日(木)ゆうきのわプロジェクト
22日(金)佐久間
23日(土)医療センター内覧会
     ヤマハコンサート
24日(日)京都ケアラーネット公開学習会(京都)
27日(水)制服のあり方検討会(傍聴)
28日(木)献血ボランティア、御用納

「放課後児童会について」〜一般質問その5〜

大きな質問の5番目は「放課後児童会について」です。

令和6年度から、民間事業者への放課後児童会の業務委託化が本格的に始まるにあたり、新たな委託先が決定したと伺いました。

これまで、民間企業やNPOなどへの委託方式、育成会への負担金方式などで児童会は地域や会によって、異なった運営されていましたが、来年度から、統一化された仕様書によって、公設民営の放課後児童会は運営されるようになります。

 

しかし、現場からは不安と混乱の声がたくさん出ています。そこで、いくつかの児童会に行き、現場を見、指導員、保護者の方たちから話を聞いてまいりました。

待機児童解消のためか、定員が多く設定され、身動きするにも大変、ぎゅうぎゅうの中で子どもたちが過ごしている児童会。特別教室は、学校側の都合で利用できる時間が限られたり、使えても、離れた場所にあり移動のための時間や職員の人手が確保したりできないなど、活用が難しい場合児童会。地域との連携がうまくいかず、苦情窓口が設置することができない児童会がありました。また仕様書には、児童や保護者等に対して受託者は児童や保護者等に対してアンケート調査などを実施し、運営内容について自己評価を行い、その結果を公表することになっているが、指摘をしてようやく出ましたが、未だホームページなどでの公表はされていません。

そこで「放課後児童会について」3点奥家学校教育部長に伺います。

1点目は、モニタリングや立入検査の体制についてです。

最近、保育所や放課後児童デイサービスなどで虐待や不正受給などの問題がニュースになっています。放課後児童会を民間企業に委託したとしても、行政には適正に業務が遂行されているかを監視する責任があります。「放課後児童クラブ運営指針」に則って、適切な運営をしているかどうかというモニタリングは今後さらに重要になってきます。しかし、現状は不十分です。仕様書には、月報に基づき、実施状況、施設の管理状況を確認することができる。随時、現地調査を行うことができるとなっています。しかし、月報には、児童数、待機児童数、支援員数、開設人数、時間、主な活動内容などだけで、これではおかしなところを見つけることは難しいかと思われます。

定期的な立入検査の実施を含めて、児童会、委託先へのモニタリングをどのようにしていくのか伺います。

 

2点目は、支援員等の待遇についてです。

今回、これまでの委託先が他の企業へと変更になったところが多くでました。プロポーザル方式の入札なので、仕方がないことではあります。しかし、委託事業者が変更になった児童会では、新たな雇用となるため、支援員の有給休暇は今まであった有給休暇がゼロからのスタートとなり、これまでついていたボーナスも1年目はつかないとの説明があったと聞きました。これでは、3年後の入札で、再度事業者が変更になると、同じようなことが起きることが予想されます。これでは、支援員の経験に基づいた待遇にはなりません。放課後児童会は子どもの命、安全を守っているところであり、保育所と同様子育て家庭には不可欠なところです。また、誰が担ってもいいわけではありません。この点について、どのように考えるか伺います。

 

3点目は、民間参入についてです。

戦略計画2024の基本方針に、放課後児童会の待機児童解消に向けて、民間参入による定員拡充やサービスの充実を図るとありました。そこで、具体的にどのように考えているのか伺います。

放課後児童健全育成事業に参入している令和4年度の民間事業者はゼロであり、類似放課後児童クラブは8か所だけでした。これは補助金が少ないことが理由と考えられます。放課後児童クラブ民間事業の補助金を要綱で確認すると、250日以上開設をして、20人以上35人以下の在籍人数をいた場合、年間2,137,000円の1/2、1,068,500円です。また、類似放課後児童クラブへの補助金額は、令和4年度年間358,000円から1,024,000円とどちらも低額です。これでは、やる気のある事業者が進出できません。補助金額の見直しをする考えはないか伺います。

<奥家学校教育部長答弁 一部>

計画的に立入検査を実施し、運営について適切な指導を行い、持続可能でよい放課後児童会になるよう、PDCAサイクルの実行に努める。

支援員等と新たな運営事業者との間で締結される雇用契約に対しては市が直接関わることできないが、事業者選定において、継続雇用や待遇改善の提案を評価ポイントの一つとして運営事業者を決定していく。

契約期間について、より長期の期間の設定を検討しつつ、事業者選定について支援員等の待遇のほか、事業者の運営能力や活動内容などを総合的に評価していく。

 

今後は民間事業者も積極的に参画できる仕組みづくりの一環として、既存補助制度の拡充を含め、制度の充実に努めていく。

 

続いて、大きな質問の6番目はプロポーザル方式の業務委託についてです。

放課後児童会の業務委託先は、公募型プロポーザル方式で決定されました。企画提案書の提出を求めて、最も優れた提案をしたものと契約する方式です。放課後児童会の特定にあたり、審査会において企画提案書の補足説明、質疑応答を踏まえ、評価基準に基づいて評価し、最低基準点を超え、かつ最も優れている事業者を特定したとされています。つまり、複数の提案者がいた場合、何らかの優れた点があったから、選ばれたはずです。

そこで、これまでの公募型公募型プロポ―ザル方式の結果がどのように公表されているのか、確認してみました。プロポーザル方式の業務委託結果については、業務委託随意契約結果一覧に契約相手先等は掲載されてはいるものの、「本業務は、専門的な知識や経験を必要とする業務であることから、公募型プロポ―ザル方式によって参加者の企画提案能力等を審査し、当該業者が本業務に最適な者であると判断したため」としかなく、公表内容が不十分です。これでは、複数の提案があった場合、どう最適だったのか、判断できません。積極的に情報開示する考えはないか石切山財務部長に伺います。

 

<再質問>

奥家学校教育部長に再質問します。「計画的な立ち入り検査を実施して、運営について適切な指導を行う」という答弁でしたが、今回の業務委託期間は3年です。この3年の間に最低1回は児童会に立ち入り検査をするという理解でいいでしょうか。また、その結果は市民に公表されるのでしょうか。

<石切山財務部長答弁 一部>

プロポーザル方式は、企画提案の評価により、受託候補者を特定していることから、結果だけではなく評価の内容についても透明性の向上を図ることが重要。

他都市の公表状況などを踏まえて検討していく。

 

<意見・要望>

今回は、放課後児童会ということで絞って聞きましたが、放課後児童会だけでなく「子どもの放課後をどう考えるのか」という大きな視点での議論を始める時期に来ているかと思います。地域のつながりが薄くなり、公園で遊んでいる子どもたちを見ることが少なくなってきました。家と学校以外の居場所がない子どもたちがいます。放課後や休みの日に、子どもたちがホッと安心できる場所を、改めて考え、整えていく必要があります。

<まとめ>

今回のテーマは、「複雑で、多様で、複合的な課題に向き合う」でした。ケラー、困難な問題を抱える女性、困難を抱えた中学卒業後の子ども、化学物質過敏症などへの対応は単独の担当課、団体だけで解決できるものではありません。

 

元気な浜松には、元気な市民が必要です。困っている、苦しんでいる市民を一人でも減らし、支え、元気な市民を増やしていくことにも総合力で取り組んでいただいたいと思います。

 

「教育現場での香害をはじめとする化学物質過敏症への対応について」〜一般質問その4〜

大きな4点目の質問は「教育現場での香害をはじめとする化学物質過敏症への対応について」です。

教室には生徒が使っている柔軟剤、制汗スプレー、トイレには芳香剤など、教育現場には様々なにおい、化学物質が充満しています。こうした揮発性有機化合物の匂いで、健康被害を起こす「香害」、においの害を訴える人が増えてきています。香害は、化学物質過敏症の入口、予備軍と言われています。化学物質過敏症の患者さんは、健常者の許容量の数万から数十万分の一の超極微量(ちょうごく微量)の化学物質に接しても、頭痛、めまい、咳、粘膜の炎症、関節・筋肉痛、疲労・倦怠感が常にあり、呼吸困難、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。発症メカニズムの解明はまだ途上で、診断・治療ができる医療機関は県内どころか中部地方にありません。

香害をはじめとする化学物質過敏症から子どもたちを守るために一定の対策を取る必要があリます。

そこで、「教育現場での香害をはじめとする化学物質過敏症への対応について」2点奥家学校教育部長に伺います。

1点目です。現在、各家庭で記入する「健康調査票」に化学物質過敏症と記載できるようになり、それにより学校側が対応できるようにはなってきました。しかし、他の家庭で洋服や体操服などに香り長持ちする柔軟剤が使われそれをきて学校に来ると、香害や化学物質過敏症に苦しむ生徒はさらに苦しみます。だからこそ、他の保護者には、香害や化学物質過敏症についての理解が必要です。香害をはじめとする化学物質過敏症の周知と予防のために、ウェブでの保護者へのアンケート調査を行う考えはないか伺います。宝塚市では、WEBで保護者へのアンケートをとったところ、小学生の7%、中学生の9%が香害の健康被害を受けているという結果が出ました。

 

2点目です。給食当番が身につける「白衣」は、多くの学校では、1週間の給食当番を終えた子どもは自宅で白衣を洗い、次週の子どもに渡す「共有」とされています。

給食配膳時に使用する白衣の柔軟剤の臭いによって、心身に影響が出ている子どもや保護者がいます。給食白衣の対応の現状と、今後どのような対応をしていくか伺います。全国的には、白衣の共用を廃止し個人持ちにしたところ、個人持ちを選択できるようにしたところがあります。浜松市ではどのような対応をしていきますか。

<奥家学校教育部長答弁 一部>

保健頼り等で周知・啓発により保護者への理解を促すとともに、本年度中に各学校の実態を把握した上で、保護者アンケートの実施の必要性についても検討していく。

給食用白衣については、児童生徒の実態や各学校での取り扱い状況を確認するとともに、給食用白衣の取り扱い及び今後の在り方について検討していく。

 

<再質問>

奥家学校教育部長に再質問します。香害をはじめとする化学物質過敏症について各学校の実態を把握し、検討していく、給食用白衣も児童生徒の実態や各学校の取り組み状況を確認し、検討していくとのこととの答弁でしたが、「大変な子いるわね」で終わってしまっては困ります。実態を把握したのち、どこで検討し、その対応については、学校や保護者にフィールドバックしていくつもりなのか、再質問します。

 

<意見>

化学物質過敏症の症状についての周囲の理解不足を背景としたいじめなどの二次被害が生じないよう、配慮が必要です。また、学校現場でも広く教職員の皆さん、児童生徒の皆さん、その保護者の方々に香り成分の化学物質と化学物質過敏症の関係を知って、香害を生まない配慮を広めていただきたいです。

香害という言葉が先走りし、香料だけに問題があるようなイメージを与えてしまいますが、実際は抗菌剤、消臭剤などの成分にも大いに問題があります。タバコの臭いがする衣類に消臭スプレーをかけるとタバコの化学物質に消臭スプレーの化学物質がプラスされ、リスクが増します。「臭いがしなくても体が影響を受ける」ことを、多くの保護者や教職員に知っていただけるよう要望します。

困難を抱えた子どもたちの中学卒業後の継続的支援について」〜一般質問その3〜

大きな3番目の質問は「困難を抱えた子どもたちの中学卒業後の継続的支援について」です。

少子化が進んできていますが、皆さんもご存知のように、不登校生や発達障がいの児童・生徒は年々増えてきています。また、虐待、貧困、ヤングケアラー、LGBTQといった困難を抱えている子どもたちの存在についても言われるようになってきました。中学在学までは浜松市として様々な施策の展開で、子どもと家庭を支えてきています。しかし、中学卒業後、ほとんどの子は高校へと進んでいくのですが、その先の支援が途切れてしまっている現状です。

資料1、2をご覧ください。静岡県内の公立高校の不登校生、中退者のグラフです。注目は全日制高校の不登校、中退者が増えてきていることです。

資料1静岡県「子どもたちのウェルビーイングの実現に向けて」―困難を抱える子どもたちを支える環境づくりのための方策と人口減少社会を見据えた高等学校教育の在り方― 中間報告より引用

 

資料2※静岡県「子どもたちのウェルビーイングの実現に向けて」―困難を抱える子どもたちを支える環境づくりのため の方策と人口減少社会を見据えた高等学校教育の在り方― 中間報告より引用

昨年、市民団体と一緒に県内の高校(全日制、定時制通信制)にアンケート調査しました。約3割の学校から回答が寄せられました。生徒や保護者の相談に9割、担任の教師が相談にのっています。しかし、外部機関への相談にはなかなか繋がっていません。実際に複数の高校教師にヒアリングしましたが、外部機関、特に福祉部門との繋がりは薄い、具体的な外部機関をよく知らないとのことでした。

 

 

また、近年は、困難を抱えた子どもたちが私立通信制高校へ進学するケースが増えてきています。資料4、5をご覧ください。通信制高校への進学について通常級卒業の生徒では、平成30年から令和4年で100人も増えています。これは中学不登校生が、内申書が考慮されない私立通信制高校を選択しているかと思われます。また、発達支援級の生徒の進学も増えてきています。自閉・情緒クラスもさらに知的クラスも、私立通信制高校が一定数選択されています。現在、多くの生徒たちが進学する私立通信制高校ですが、不登校生数や中退者数は公表されていません。ほとんどの私立通信制は広域型のため、静岡県外に本部があり、市内にあるサテライト施設であっても、管理が行き届きにくく、教育内容の把握が難しいと言われています。

資料4定期調査:卒業後の状況調査票(中学校)を基に指導課の資料から作成

資料5教育総合⽀援センター・教育⽀援課からの資料から作成



そこで、「困難を抱えた子どもたちの中学卒業後の継続的支援について」2点伺います。

1点目は、吉積こども家庭部長に伺います。戦略計画2024の基本方針に、浜松市若者相談支援窓口「わかば」の体制強化が示されていますが、どのような体制にしていく考えか伺います。また、高校、特に私立通信制高校との連携は大変重要になるかと思いますが、どのように考えているのか伺います。

 

2点目は、宮﨑教育長に伺います。困難を抱えた生徒が、中学を卒業後、高校に進学した後も、切れ目のない支援をするために、保護者の了解を得た上で中学から高校へ情報提供できる仕組みづくりや、卒業時に保護者等に支援機関を提示するようにできないか伺います。また、中学校教員への外部支援機関、特に福祉の機関についての認知を進める研修をする考えはないか伺います。

<吉積こども家庭部長答弁 一部>

現在の「若葉」の機能を強化し、若者が相談しやすい環境を提供するとともに、助言や支援機関の紹介だけでは次の一歩を踏み出せない若者に対しては、専門職により「伴奏方支援」が可能となる体制の構築が必要。

今後は、学校訪問にうおるアウトリーチにより、連携を図るなど、困難な悩みを抱える若者に寄り添い、支援に繋げられるよう検討する。

<宮﨑教育長答弁 一部>

福祉的な情報については、保護者の同意を要することから、学校からの情報提供が難しい場合が多く、困難を抱えた生徒の情報が進学先へ十分に引き継がれていないのが現状。卒業後、速やかに相談・支援につながるよう、学校以外の相談先の情報を提供している。外部支援機関については、中学校のすべての教員が認知できるよう研修を進めていく。

 

<意見・要望>

療育手帳が取得できない、知的を伴わない発達障害の子やごく軽度の知的障害の生徒は、特別支援学校高等部には入学することができず、中学卒業後の進路に困っています。高校は県教育委員会の管轄でありますので、宮﨑教育長、県教育委員会に浜松の生徒の状況をしっかり伝え、取り残さない仕組みを作っていただくよう、要望していただいたいです。

高校生は児童福祉法の対象でありながら、小・中学生と比べて現実的には相談や福祉サービスの利用が難しくなっています。また、高校を中途退学した後も、孤独・孤立や貧困の連鎖を招かないよう、家族問題を抱えている若者への継続的な支援サービスが必要です。卒業した中学、高校、関係機関の単なる情報連携から、相互に連携して一体的に連携を行う「行動連携」を進めていって欲しいと思います。そのためには、機能強化をする「わかば」においては、専門家を十分に配置し、アウトリーチを含め、丁寧で継続的な支援ができる体制を整えていって欲しいと要望いたします。

 

「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律への対応について」〜一般質問その2〜

大きな質問の2番目は、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律への対応について」です。

 

令和6年4月1日から、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されます。この法律は、1956年にできた売春防止法をもとにつくられた仕組みを改め、女性の人権尊重や福祉の向上を目的に掲げているものです。これまでは相談を受けたり、保護したりするときに「女性に売春をさせないため」という考え方がベースにありました。新しい法律には、こうした観点から脱却して、日常生活に困難を抱える女性を幅広く助けていくねらいがあります。目的や基本理念に「女性の福祉の増進」「人権の尊重」「男女平等の実現」があります。

支援対象を「性的な被害、家庭の状況、地域社会との関係性、その他の様々な事情により日常生活または社会生活を円滑に営む上で困難な問題を抱える(おそれのある女性を含む)女性」と定義されています。

 

コロナ禍で、もともとあった男女間や非正規雇用などの格差による困窮が顕在化されました。女性が抱える困難も複雑・多様化かつ複合的なものとなっていて、DV、虐待、性被害、障害、生活困窮など多岐にわたり、制度のはざまにある課題もあります。特に若年女性に関しては、SNSを入口とした性被害、JKビジネス問題、性搾取被害、居場所の喪失など、課題が多いです。虐待や貧困で居場所がなく、街をさまよう若い女性たちが、やっとの思いで自治体の窓口に相談に行っても、公的支援にはなかなかつながらない、そもそも公的支援がないのが現状です。

 

そこで、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律への対応について」3点伺います。

1点目は、法律の施行に合わせて、本市としてどのように対応していくか、新谷市民部長に伺います。法律では、市町村は市町村基本計画を策定するよう努めることとなっています。

2点目、3点目は吉積こども家庭部長伺います。

2点目、これまで支援が届きにくかった若年女性の支援について、どのように考えていくのでしょうか。

3点目、婦人相談員の待遇改善と拡充については、どのように考えているか伺います。これまで婦人相談員は週30時間の会計年度任用職員で、相談員の熱意と努力に依存してきたと言っても過言ではありません。DV対応などで、危険な目にもあってきたと聞いています。今回の法律で、婦人相談員は女性相談支援員と名称が変わり、専門性の向上が求められます。支援法の第11条では、困難な問題を抱える女性の発見に努め、その立場に立って相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な援助を行うとあります。必要な人材を確保するためには、研修の有無や経験年数を考慮した待遇改善が必要です。待遇改善は考えているのでしょうか。また現在、北区、天竜区には婦人相談員の配置がありませんが、拡充するつもりはないでしょうか、伺います。ここで、分割します。

<新谷市民部長答弁 一部>

来年度には、次期男女共同参画基本計画を策定し、困難女性支援法における生活困窮やDV、健康に関する悩みなどの支援策を計画に位置付ける。困難な問題を抱える女性が必要な情報に容易にたどり着くことができるよう、関係機関等と連携し、支援体制の充実を図っていく。

<吉積こども家庭部長答弁 一部>

若年女性の支援について。市内には若年女性や母子の支援を対象とした居場所づく理を行いたいという意欲を持つ団体もあることから、先進市の事例等について調査研究し、支援団体の育成等、支援先となる受け皿の充実に向けた検討を行っていく。

 

婦人相談員の待遇改善と拡充について

報酬面では、国の示す基準を満たしており、今後も制度の改正があれば見直しを検討していく。現在、婦人相談員が配置されていない現企画と天竜区にも配置できるよう人材の確保に努める。

 

<再質問>新谷市民部長に再質問します。

来年度策定の次期男女共同参画基本計画に困難女性支援法における生活困窮やDV、健康に関する悩みなどの支援策を計画に位置付けるとの答弁でした。法律に基づいた支援策はもちろん必要ですが、現場、浜松で起きていることに目を向けることも必要と考えます。そこで、これまで困難女性を支援してきた民間団体や婦人相談員から、現場での女性たちの実情をヒアリングし、それを元に支援策を考えていくつもりはないか、再質問します。

 

 

<意見・要望>

 今回の法律成立により、困難を抱える女性の存在がようやく社会で広く認知され始め、児童、障害者、高齢者の三つの福祉分野と比べて取り残されていた女性福祉がスタートラインに立つことができました。

しかし、困難を抱える女性を支援する女性支援相談員は、社会福祉士などの資格を持ち、専門性が要求されながらも、年収250万円ほどです。女性を支援する側が貧困ラインとは、あまりには悲しすぎます。現在は週30時間のパートタイム会計年度任用職員の扱いです。女性相談支援員には、フルタイム会計年度任用職員制度の導入などを検討し、待遇改善していただきたいと要望します。

 

支援策として、一つ例を紹介します。東京都国立市では一時的な避難先での滞在費用を負担する仕組みをつくる「女性パーソナルサポート事業」を実施しています。
DV等により自宅から避難することが必要な方でも、既存の一時保護施設があわない方のために、短期宿泊と中長期的な自立支援の2つを柱に、民間女性支援団体に業務委託をしているとのことです。女性の意向を確かめながら見定め、住まいや医療、生活保護、仕事にもつなげていく事業です。ぜひ、浜松市でも女性の実情を調べ、現場にあった具体的な施策を検討していただきたいと要望いたします。

 

ケアラー支援について〜一般質問その1〜

今回のテーマは、「複雑で、多様で、複合的な課題に向き合う」です。

これまで市民の方々から様々な相談にのってまいりました。1つの家庭の中に、子どもの不登校、障がいのある家族、生活困窮、そして背景にあるジェンダーの問題などが複雑に絡まり、1つの機関だけでは解決できないことが増えてきました。これまでの子ども・障がい者・高齢者・生活困窮者といった対象者ごとの支援体制だけでは、様々なニーズへの対応は難しくなってきています。

 

本市には複雑で、多様で、複合的な課題が多く存在しており、しかしそれに対する支援サービスは十分ではありません。今回の質問では、その点を中心に質問していきます。

 

まず、大きな1番目の質問は「ケアラー支援について」です。

これまでは私は、ケアラー支援についての一般質問を何度も行ってきました。平成22年には家族介護者支援、平成30年にはヤングケアラー支援、昨年度はケアラー条例、障がい児のケアラー支援を取り上げてまいりました。ようやくヤングケアラーへの支援策は出てきましたが、他のケアラー支援は進んでいません。

 

今回の市長の公約「浜松をもっと元気に!!〜私が取り組む浜松創生〜」に「ヤングケアラーを含めたすべてのケアラーに対する支援の充実を図ります」とありました。これまでなかなか進まなかったケアラー支援が進むのではないかと、市長のケアラー支援施策に大変期待をしています。

 

ケアラーとは、高齢、障がい等により、援助を必要とする親族等に対して、無償で介護等を提供する人で、ヤングケアラー以外にもケアラーはいます。高齢の親を高齢の子がケアする老々介護、介護と子育てをするダブルケアラー、認知症の方を介護するケアラー、障がい児者を介護するケアラー、きょうだいケアラー、「80」代の親が「50」代の引きこもりの子どもの生活を支える8050問題などです。最近では、仕事と介護を両立するビジネスケアラーという言葉も出てきていて、ケアラー支援の充実が全国的にも求められています。

 

昨年度実施した浜松市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画策定に伴う実態調査の中で、在宅要介護認定者のケアラーの方に、介護する上での困りごとを聞いています。その結果、「心身の負担が大きい」「自分の時間が持てない、自分の仕事ができない」「経済的な負担が大きい」などを挙げています。

 

また、障がい福祉に関するアンケート調査では、18歳未満の障がいのある人を介助者(ケアラー)に介助する上で困っていることを聞いています。「心身の負担感が大きい」、「同時に育児を行っている」、「自分の時間がない、仕事がしたいが出られない」などという結果が出ています。ケアラー自身への支援の必要性が大きいことがみて取れる結果となっています。

 

そこで、ケアラー支援について2点伺います。

1点目は、まずケアラー支援を公約に入れた中野市長の思いを伺います。これまで、浜松市の政策として、ヤングケアラー支援という言葉は出てきましたが、ケアラー支援という文言は私が知る限り初めてです。中野市長はケアラー支援と公約に出してくださったことには確かな思いがあるかと想像しています。市長の思いをお聞かせください。

<市長答弁 一部>

来年度より、「重層的支援体制整備事業」を本格的に実施する。制度の狭間の課題解決に取り組んでいるコミュニティ・ソーシャルワーカーを連携の要として、個別支援と地域に対する支援の両面から事業を転嫁し、当事者だけでなくケアラーを地域で支える地域共生社会の実現を目指していく。

 

2点目です。昨年度の私の一般質問への山名副市長の答弁で「ケアラーの気持ちに寄り添った相談支援ができるよう、相談員のスキルアップを図るとともに、引き続き包括的な相談支援体制の充実・強化に努めてまいります」との答弁をいただきました。もちろん、相談支援の充実は重要ではありますが、ケアラーに寄り添った、ケアラー対象のサポートも必要です。中野市長は、その点についてもちろんご理解いただいているかと思います。

今、策定中のはままつ友愛の高齢者プランの案では、ケアラーが抱える悩みや負担に対し、「適切な関係機関と連携しながら、ケアラーを支援していきます」としかなく、具体的な施策が示されていません。

例えば、具体的な施策として、ケアラーの負担軽減のために、家事支援ができないでしょうか。ヤングケアラーには、家事・育児支援をするヘルパーを派遣するサービスが今年度から始まりました。しかし、他のケアラーにはまだありません。

介護保険も障がい福祉も家事サービスの対象となるのは、利用者本人のための家事支援が原則で、介助している家族や他の家族のための家事支援サービスではありません。ケアラーが心身ともに疲れていても、経済的負担がかかるため、ケアラーは自分のために有料で頼むのは気が引けてしまうとケアラーの方が話をしてくれました。

元気になりたいけど、元気になれない人たちがいるのです。

 

障がいのある子と他のきょうだいを育てる方からは、「ひと月に一度でも、夕飯準備などの家事を手伝ってもらえたらきょうだいとの時間を取れるのですが」と相談支援員さんに伝えたところ、「当事者支援の相談にしかのれない」と言われて絶望したという話も聞きました。ケアラーの心身の負担が大きいと相談員などが判断するならば、家事支援の無料派遣、ショートスティの1割引や補助など、全国に先駆けて、具体的なケアラー支援を進めてはどうかと考えます。

具体的なケアラー支援施策として、どのようなことを考えているのか、鈴木健康福祉部長に伺います。

鈴木健康福祉部長答弁 一部>

地域包括支援センター障がい者相談支援センターなどの相談支援機関では、当事者だけでなく、その家族や介護者からの相談にも応じている。

ケアラーが抱える事情やニーズが様々であるので、当事者や家族会などの意見を伺いながら、具体的な支援策を検討していく。

<再質問>

中野市長に再質問します。

公約には「家事・育児支援を行うヘルパー派遣の拡充など、ヤングケアラーを含めた全てのケアラーに対する支援の充実を図ります」とあります。本当に期待していました。しかし、先ほどの鈴木健康福祉部長の答弁では、「当事者や家族会などの意見を伺いながら具体的な支援策はこれから検討」とのんびりした答弁でした。すでに、昨年度アンケート調査をしていることですし、具体的な策がないというのは、スピード感ないではありませんか?公約はその程度の認識だったのですか?

 

<意見・要望>赤石市では、認知症のご家族、ケアラーに、宅配弁当券20回分、寄り添い支援サービス券10回分、1泊2日のショートステイ利用券、3つの無料券が届けられます。地方自治体だからこそ、できる痒いところに手が届く施策です。

 

本人支援、当事者支援はケアラー支援の核です。しかし、本人支援がどんなに充実しても、ケアラー支援は制度として必要です。なぜなら、本人を支えながらもケアラーも自分の人生を歩んでいる側面があるからです。介護しなければ起こらなかったであろう健康の不安、経済的負担、ケアラー自身の夢・希望の挫折など、「本人支援だけでは支援できない側面」が存在しています。市長、公約に入れてくださっている以上、全国一のケアラー支援を進めていただきたいと希望を込めて、要望いたします。

 

 

 

<めぐみ活動予定 12月1日〜>

<めぐみ活動予定 12月1日〜>
12月4日(月)13時から、めぐみの一般質問をします。

本会議場での傍聴、インターネット中継あります。
今回のテーマは「複雑で、多様で、複合的な課題に向き合う」

1 ケアラー支援について
2 困難な問題を抱える女性への支援に関する法律への対応について
3 困難を抱えた子どもたちの中学卒業後の継続的支援について4 教育現場での香害をはじめとする化学物質過敏症への対応について
5 放課後児童会について
6 プロポーザル方式の業務委託について

 

12月
1日(金)一般質問
2日(土)日本NPOセンター「地方議員と市民セクターはいかに対話・連携するか」登壇
静岡県の高校ってどうなっているの?(焼津市
「子どもたちの自由な育ちを考えよう」
3日(日)地域防災訓練、軽トラ市
4日(月)13:00〜めぐみ一般質問
5日(火)市民文教委員会
9日(土)暴力通報と交通事故・薬物落葉防止市民大会
    自分らしくワクワク働けるヒント
10日(日)いさみ協働センターまつり
     NPO法人 りらねっと総会
     俺裁判ありがとう!報告会
11 日(月)浜松ヘルステックシンポジウム2023
12日(火)市民文教委員会(アクトシティ視察)
13日(水)全員協議会、本会議(最終日)
15日(金)議会改革検討会議
16日(土)静岡県の高校ってどうなっているの?(磐田市
17日(日)静岡県の高校ってどうなっているの?(富士市