浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

一般質問の答弁を少しずつ、アップします。

ホームページに、アップしました。
 



姫街道の松並木を生かしたまちづくりについて」です。

<質問要旨>
3年前の6月に、姫街道沿いの松並木(市の指定文化財)の一本が倒れた。このことをきっかけに、姫街道の松並木をどうしていくかを考える「姫街道の松並木を考える会」や松並木を生かして地域ブランドをつくっていこうという「葵乃銘品工房」という主体的な動きが地元に生まれてきた。
しかし、これまでの活動から住民だけでは解決できない多岐にわたる課題が見えてきた。
現在は道路管理や松の管理は県、松の保護は市の教育委員会であるが、来年4月からは市で一体的に管理できるようになる。この機会に、姫街道の松並木をめぐる課題を解決できる方向に向かっていきたい。

<市長答弁要旨>
松並木をめぐるさまざまな地域課題の洗い出しを行い、保存活用に関する計画を平成20年度を目途に策定していきたい。




<市長答弁>
*これはめぐみ事務所スタッフ策定のものです。
 正式な議事録は約2ヶ月後になります。
 
 

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1)姫街道の松並木をめぐる住民の動きをどのように見るか。市民主体のまちづくりにしていくために、市はどのように関わっていくのか。
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ご質問の姫街道の松並木に関する活動は、住民発意による主体的な取り組みであり、地域の課題を地域で解決しようとする意識の高まりであると受け止めている。
こうした市民の活動を側面からサポートし、行政と市民の協働を推進していくことが、これからの行政にとって大切な役割だ。

平成19年度からは、政令指定都市移行に伴い、道路や松並木の管理が市に移管されることを契機に、市が一元的にサポートする体制を整えていく。

生涯学習推進課や新たに設置する市民協働推進課をはじめとして、行政内部の連携を一層深めるとともに、行政が提供できる支援メニューの紹介など、幅広い情報開示やまちづくりセンターにおける相談支援業務の充実などにより、市民の発意や活動を後押しする仕組みづくりに取り組んでいく。

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2)松の倒木防止のために、どのような方法をしていくのか。
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平成15年6月末に一本の松が倒れた事故をきっかけに、倒木防止のための樹木診断や治療を毎年行ってきた。

診断の結果、枝が伸び過ぎて危険なものは剪定を、倒木の危険が予測されるものは伐採措置等を講じ、住民や道路通行者の安全確保に努めてきた。
この成果により、平成6年度から15年度までの10年間に5本の倒木事故があったのに対し、その後現在に至るまで倒木による事故はない。

松並木についての地域住民の理解を得るためにも、今後も継続して適切な対策を講じていく。


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3)今後の松並木保全には、松並木の被害を受けている人たちを含めた地域の合意形
成が必要だが、どのようにしていくのか。
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姫街道の松並木特有の問題として、道路整備がされるよりも前に松があり、歩道のまん中に不規則に立っていることなどにより、沿線のみなさまにはさまざまな負担をお掛けしているため、地域における松並木保存に対する合意形成が重要であると認識している。

そこで、実情を掴むため、地域住民との協働により、平成15年度には『まち歩きワークショップ』、16年度は松並木について学ぶ『姫まつフォーラム』の開催、灯籠型の文化財標識の設置、平成17年度には『松並木の困りごと聞き調査』などを実施してきた。

その結果、松を切ってほしい、あるいは大事に残してほしいという相反する二つの考え方があり、利害関係の調整が必要であることもわかった。

そこで、今年度から、地域住民、関係各課、専門家などと連携協力しながら、松並木をめぐるさまざまな地域課題の洗い出しを行い、保存活用に関する計画を平成20年度を目途に策定していく。

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4)松並木の将来ビジョンはどうなっているのか。
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政令指定都市移行に伴い松並木の維持管理が静岡県から浜松市に移管されることから、松の生育環境・健康状態など松の保全に必要な調査を実施し、地域の合意形成を図る中で、松の補植など適正な維持管理に努めていく。

さらに、理想的な樹型づくりや一本一本の樹木特性の把握によるきめ細かな計画的管理など、高度な松並木の育成を図ることが肝要であることから、管理策について、複数年契約制度の導入を検討していく。


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5)松並木の保全と安全で歩きやすい歩道の確保という相反する課題に、どのように
市は対応するのか。今後、松並木を生かした道路づくりをどう考えていくのか。
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この松並木は文化財と指定されていることに明らかなように、この松並木を保存していくというのは市の方針。

こうした松並木の保存を基本としながら、今後、歩きやすい歩道のあり方について、多くの市民の意向を把握し、関係する自治会や各種団体などと積極的に協議を図っていく。

また本路線は都市計画道路、下石田細江線として、都市計画設定がされており、道路幅員から判断いたしますと、既存の松並木は整備の障害となることが予想される。
このため、事業に当たり、都市計画道路の幅員や線形の見直しなど、松並木の保存方法について、地域の関係自治会および保護団体等との協議を図り、市民協働の道づくりをめざしていく。

現在決定されております都市計画道路の幅員とか線形、これは絶対に変えられないものであるということではないので、事業化に際しまして松並木の保存との関連の中で、道路の幅員とか線形、道路の場所のことは、見直しをしていきたい。
個々の松について歩きやすい歩道という観点から、工夫すべきところについては工夫していきたい、一つ一つについて具体的なきめ細かな対応が必要かと考えている。


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6)景観形成基本計画のモデル地区として位置付けられないか。
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本市では昭和62年に浜松市都市景観条例を制定したのち、平成元年に都市景観形成基本計画を策定し、良好なまちづくりを推進してきた。

そうした中で、17年度から景観法が施行されまして、これに伴い改めて新市としての景観形成基本計画の策定に現在取り組んでいる。

この景観形成基本計画は、市域全体の景観形成の目標や基本方針、指針などを定めるものであり、また景観法に基づく景観地区を認定することにより、地区内の建物の形態や色彩、意匠などの規制誘導手法を導入することによって、さらなる景観形成が可能となる。

ご質問にありますモデル地区の考え方につきましては、この本計画の仕組みの中ではモデル地区の認定という制度はない。

しかしながら、市民自らによる地域のル−ルづくりや厳しい規制への合意形成などをめざしていただくことは、先駆的な取り組みとして、また他の模範となる取り組みとして大いに評価できるものであり、将来の景観地区の認定にも繋がるものとして望ましい。

従いまして、市といたしましては、本計画策定と合わせて来年にはいくつかの地域にこうした実践を促し、ワークショップも開催するなどして景観形成の取り組みを着実に進めていく。

姫街道の松並木を生かしたまちづくりについては、姫街道の松並木を考える会や葵乃銘品工房などの地元組織を中心にした歴史の漂う街道づくりの取り組みとして、大いに評価しておりますので、今後さらに景観形成の視点から美しい町並みをめざしていただきたいと考えている。

市としましても、こうした取り組みに対しまして、市域全体の中でこの地域を景観形成基本計画の手法であります景観地区として認定することが適当であるかどうか、こうしたことについても検討していきたい。

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