浜松HAPPY化計画ブログ

鈴木めぐみが見つけてきたあんなコト・こんなコト

15歳からの政策が貧弱すぎる

日本の青少年政策は、大変貧弱すぎる。


高校、大学に行っていれば、まだ学校が最低限のセフティネットの役割をしてくれるが、何らかの理由で一旦学校から離れると問題すら見えなくなる。警察ざたになって、初めて問題としてとらえられるぐらいだ。

市内の中学卒業時、進学も就職も決まっていない子どもは100人を越える。また、高校中退者数は、ここ10年少子化に関わらず、横ばい状態だ。この子たちは、どうしているのだろうか?
親の責任にゆだねられてしまうが、親が相談するところがないのが現状だ。また、相談したところで、15歳以上の行政サービスのメニューは少なく、自立は本人と親の肩にかかってしまっている。

また、精神疾患は15歳前後で発病することが多いが、そこへの配慮は大変少ない。発達障害の子どもの就労支援もまだまだだ。

母子保健、子育て支援などの入り口支援は、まだ完璧ではないけれど、できてきた。これからは出口支援にも目を向けていく必要があると思う。

2005年の9月議会一般質問で、「若者の自立支援は浜松市政の重要な課題と認識し、若者の自立を包括的に支援する体制を整えるつもりはあるか」と前市長は、「若者の自立支援対策は市政の重要な課題だ。プロジェクト的な形で取組みます」と答えたけど、その後どうなっているだろうか市長が変わっても、重大な課題であることは変わりのないこと、追求しなくちゃ。。



11日、NPO法人青少年就労支援ネットワーク静岡の5周年記念シンポジウムに参加した。

放送大学宮本みち子さんの「就労支援から自立支援へ」というテーマで基調講演があった。
講演のメモをとった。

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2003年に始まった若年者雇用対策は、断片的で相互の連携がないため、困難度の高い若者に対して、十分な効果があがってきていない。様々な問題を抱えて社会的に孤立し、<社会からの排除>のリスクを抱えている若者の問題として、とらえ直す事が必要。
不況ゆえの雇用問題と、現代社会特有の若者問題を整理してとらえ直す必要がある。個人化と孤立化、地域社会の崩壊、市民社会の未形成のなかの問題。つまづいている子どもや若者に手を差し伸べる仕組みがない。

<社会から若者が排除される理由はいろいろ>
 競争的で劣悪な労働市場(安定した仕事が削減)
 心身の症病や障害(特に精神神経疾患と発達障害
 家庭の貧困と崩壊
 種々の理由による不登校経験の影響
 ひきこもり
 低学力
 ゲームやネット依存による社会からの隔絶
 社会的孤立

<提案>
学校を去った後、リスクのある若者を把握することが困難。親の責任にゆだねられる。<早期介入が重要>

若者の生活全体を対象とする情報・相談サービスが必要。
 (15歳から30歳を対象とする総合的な情報・相談・ガイダンスのワンストップショッップ)
仕事、進路、家族問題、金銭トラブル、性と性病の相談、税金.社会保障,住宅など

就労対策にとどまらない包括的な自立支援システムをつくる。
ジョブカフェ、地域若者サポートステーション、福祉関係機関、精神保健福祉センター、青少年補導センタ−、各種民間団体のネットワーク)