私もメンバーである、「女性議員を増やす会 なないろの風」が主催した「なないろの風Forum2015」。当日は、今年1番の暑さと東海道線が不通というトラブルに関わらず、静岡県の東から西からたくさんの方が参加いただきました。
講師山田さんから聞くフィンランドの社会政策(国民を幸せにする政策)目からウロコがいっぱいでした。
講演内容の一部から〜〜
フィンランドはここ数年、世界一の教育水準や国際競争力の高さで大きな注目を集めている。地方自治、平等の理念、女性の社会参加が顕著であることが特徴だ。
平等の理念が日本とは異なる。スピード違反をして罰金を払う場合、年収に合わせて、罰金の値段が異なるのだ。それは「痛みの平等」をフィンランドでの平等だからという。
しかし、最近になって、加速する高齢化とグローバリゼーションで、これまでと同じ社会政策ができなくなってきている。5月に行われた選挙では、保守系が勝利し、今後が厳しい財政削減の政策が行われるのではないかと危惧する。
フィンランドの女性はほとんどがフルタイムで働いていて、税金も年金も個人単位となっているため、女性が男性に経済的に依存しないで生きることができる。元々農業国家であり、農場における主婦の力は強かった。人口530万人の人口だったので、工業化するときにも女性も働かなくてはならなかった。フィンランドの女性は働くことで税金をおさめ、福祉国家のサービスを維持し、そのサービスを提供する職業(介護、福祉など)についた。
<教育について>
フィンランドの教育が小学校から大学まですべて無料。給食も高校まであり、無料。学力の高さは、無料の教育、柔軟性のある進学システム、充実した保育制度と就学前教育の徹底、小規模の学級、教師の教育程度の高さが影響している。すべての6歳児は無料の就学前教育を学校または保育所で受けることができる。
<女性の政治参加について>
1906年フィンランド女性は選挙権と被選挙権を獲得し、次の年世界で初めて女性の国会議員19名当選させた。現在は、200議席のうち、男性117議席、女性83議席。女性閣僚は36%.2000年には女性の大統領が選出された。彼女は未婚の母であった。彼女のような経歴が大きな問題にならない社会への変容してきている。次の大統領は男性であったが、ゲイであったが、あまり問題にならなかったそうだ。1995年男女平等法が改正され、公的決定機関における男女の割合(選挙によらない場合)を両性とも40%とした。
女性が働き、政治に参加することは、社会政策の開発に大きな影響を与える。保育、介護など女性の社会進出に欠かせない法律の制定が進むからだ。
今後の課題として、所得格差、ひとり親の家庭、高齢女性の貧困、DVなど。
*写真は、山田さんが持ってきてくれた、フィンランドの障がいのある方がつくった石鹸&ケース、マット。センスいいなあ。